学校飼育動物活動
学校飼育動物活動
私たちは学校での動物飼育活動を応援します
動物飼育の必要性と子供への影響
今、青少年の犯罪、特に凶悪犯罪の低年齢化が取りざたされています。犯罪を犯す子どもたちは自己中心的であり、人とうまくコミュニケーションが取れず、命の尊さが理解できないといわれます。青少年の犯罪は大人の8倍にも上るそうです。
〈動物を飼育することで子どもたちはどのように変わるのでしょう〉
- 動物が可愛くなり、自分にとって大事な存在となり、自分より弱いものをかばうようになる。
- 動物が友達とのコミュニケーションの架け橋となる。
- 動物の気持ちを考えることにより、人の気持ちが分かるようになる。
- 子どもにとって動物は魅力的な存在。すべての子供に受け入れやすい。
- 動物は急に病気になることもあり、ハプニングへの適応の訓練となる。
- 動物の世話は休むことができないため、責任感を培うことができる。
このように、動物飼育は子供たちの教育に素晴らしい好影響を与えます。
私たち獣医師会は学校において動物を飼育することを推奨し、また、この県西地域でのできる限りのお手伝いをしたいと考えております。
どのような動物を飼ったらよいのでしょう
あるデータによると、ザリガニ、カメ、魚類などを飼った場合より、ウサギ、モルモット、鶏のような哺乳類・鳥類を飼ったほうが明らかに子供たちの心の発達に良い影響が出ています。
ザリガニ、魚類などの場合は動物の心を読み取ることは難しく、生物への興味は広がりますが生命の大切さを伝えるには、良い影響は乏しいと思われます。
ウサギ、モルモット、鶏などを飼った場合は、思いやりの心が育ち、友達との交友関係が広がるなどの点でよい影響が出ています。
このことから、学校で動物を飼育する場合、できるだけ感情を読み取りやすい動物、うれしい時には喜び、時には元気がなくなったり、いやなことをされれば怒ることもあるような動物がよいでしょう。
学齢による飼育体験教育方法
《幼稚園》
小動物を大事に飼育して、自然に対する長敬の念を伝え、生物界への視点を開く。
《1・2年生》
この年齢では、飼育舎を管理することはできませんが、動物と親しむ体験をしておかなければなりません。
《3・4年生》
飼育舎の飼育を1年間行います。飼育で動物にかかわることで、道徳的、理科的な刺激を受け、広い世界を見ることができるようになる。
《5・6年生》
それまでの学年で動物飼育に関わっていれば、高学年であえてかかわる必要はありません。
学校飼育動物に関することで、ご質問などがあれば小田原獣医師会の動物病院にお声をおかけください。できる限りの対応をいたします。
学校飼育動物研修会
《平成21年度 学校飼育動物に関する研修会が開催されました》
平成21年7月1日、小田原市教育委員会の主催により小田原獣医師会協力のもとで、新玉小学校において、学校における飼育動物に関する研修会が開催されました。
今回は新玉小学校の3年生にも参加してもらい、ウサギの抱き方や体重測定などをしてふれあい体験をしました。当初触る事を怖がっていた子も、終盤には取り合いになるくらい慣れてくれました。
その後、各学校の飼育担当の先生方に、当獣医師会の石井獣医師にウサギの性質と病気について講義して頂きました。
今回の研修会の最後には相談会を行ないました。小田原の地域を3つのグループに分け、各小学校の担当獣医師を決める事により、学校と獣医師との連携をし易くしました。また相談会では、飼育方法や病気についての相談だけでなく、各学校の飼育の工夫や、獣医師が普段診察しないような魚やザリガニなどの飼育方法の情報交換など、他分野にわたり有意義な相談会を行なう事ができました。
学校における動物との触れ合いや、飼育環境の整備、病気についての知識を得る事を通して、児童への生命の尊さや思いやりの心を育むための教育がより良い形となっていく事を望んでいます。
《平成20年度 学校飼育動物に関する研修会が開催されました》
平成20年7月1日、小田原市教育委員会の主催により当獣医師会協力のもとで、市内矢作小学校において、学校における飼育動物に関する研修会が開催されました。
この会は、「学校における動物の飼育を通じて、児童生徒の生命の尊さや思いやりの心を育むよう、動物飼育についての専門的な理解を深め、適切な飼育管理に携わると共に、児童生徒の飼育指導の充実を図る」という目的で行われております。
当日は市内小学校の先生方にご参加いただき、講話は当獣医師会の清水獣医師が行いました。