小田原市・湯河原町・箱根町・真鶴町・南足柄市・開成町・大井町・松田町・山北町・中井町の獣医師で構成される団体です。

コラム FM小田原 ペットのお手入れ

【犬の日常の手入れ】

担当 足立 衛紀(足立どうぶつ病院)

 犬を飼うことで大切なことは、今までの放送の中でご紹介しましたように、いろいろな病気を予防するためのワクチン接種や寄生虫の駆除があります。これで一安心ですが、これは基本的なことで、一緒に生活していくうえで、まだまだ必要で大切なことがあります。それが今回お話しする体のお手入れについてです。

 日ごろのお手入れの目的は、犬の毛や肌をきれいにする事が目的で、グルーミングや入浴などを行います。グルーミングや入浴には忘れてならないもうひとつの効果があります。それは、あなたとあなたのペットとの絆をもっと強固なものにするということです。毎日の細やかなケアと心配りをもって出来る限りの愛情を示すことにより、ペットとの生活もより楽しいものとなるでしょう。

①定期的なグルーミング
 長毛種や中毛種(ポメラニアン、マルチーズ、シーズーなど)であれば、毎日のブラッシングが必要です。羊毛状または硬い毛の犬種(プードル、テリア系など)では週2回くらいのブラッシング、短毛種(パグ、フレンチブルドッグなど)では月1回くらいのブラッシングが必要です。
 毛玉が出来た場合は、スリッカーブラシというたくさんの細い針金でできたブラシを使い肌を傷つけないように毛玉をほぐします。毛玉がない場合は、まず目の粗いくしでとかし、その後目の細かいくしで整えます。
 グルーミングの間はやさしく声をかけ、終わったらご褒美をあげましょう。

②耳のお手入れ
 耳に汚れも臭いもない場合は、特にお手入れの必要はありません。悪臭、赤み、うみなどの兆候があるかどうかチェックしていただき、黒色や茶褐色の耳垢が見られ、頭を振ったり、掻くようなしぐさが見られる場合は外耳炎のサインですから、すぐに獣医師の診察を受けましょう。家庭で出来る耳の手入れ用の洗浄液は、獣医師が処方してくれます。

③顔のお手入れ
 目から分泌物が出たり、少しでも涙が出ていたら、お湯に浸したきれいな布でふき取って清潔にしてあげましょう。目が充血したり、黄色っぽい目やにが続く場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。

④爪のお手入れ
 指の間に垢がたまっていないか定期的にチェックします。爪が伸びすぎていたら切りますが、はじめに失敗すると爪きりを嫌がる犬になってしまいます。かかりつけの獣医師に頼めば、切りかたを教えてもらえます。爪が黒っぽい犬種では、血管がどこまで来ているのか見えないため、少し慣れが必要です。

 ペットの手入れはペットとの絆を作るためにとても大切なことですが、「ペットがグルーミングをとても嫌がる」とか「毎日仕事をしていて、手入れをする時間はとれない」などという場合は、トリミングショップへ行きトリマーさんにお願いしましょう。
 慣れてくるとペットも自分がきれいになるのをとても喜ぶようになりますよ。

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