小田原市・湯河原町・箱根町・真鶴町・南足柄市・開成町・大井町・松田町・山北町・中井町の獣医師で構成される団体です。

コラム FM小田原 皮膚病

皮膚病について

担当 渡邊貴靖(わたなべ動物病院)

動物病院には皮膚のトラブルで来院される動物が多くなります。「痒がってかわいそう。」 「毛が抜けてきちゃった。」「フケが多くなってきた。」 などなど。
 皮膚病といっても原因はさまざまです。大きく分けると①細菌、②真菌、③寄生虫、④内分泌、⑤免疫、⑥その他に分けられます。

    ①細菌により皮膚が感染をおこすと湿疹や化膿や脱毛などを起こします。
    ②真菌はカビです。真菌により脱毛やフケなどが出ます。
    ③寄生虫は、代表的なのがノミやマダニですが、眼に見えず皮膚の中に寄生するニキビダニやヒゼンダニなどにより、痒み・湿疹・脱毛をおこします。
    ④内分泌とは、ホルモンです。さまざまなホルモンの過不足により脱毛や色素沈着(黒いシミ)などがおこります。代表的なものは甲状腺ホルモン、副腎皮質ホルモン、男性・女性ホルモンなどです。
    ⑤免疫は、代表的なのはアレルギー性皮膚炎です。ハウスダスト・花粉・食物などがアレルゲンとなり、痒み・脱毛などをおこします。また自己免疫性疾患といって、自分の体の中で勝手にアレルギー反応を起こし、痒み・脱毛などを起こす病気もあります。

獣医師はこれらを診断する為に、飼主さんから問診をし、動物の種類・年齢・性別、
発症部位、症状などを診ていきます。被毛や皮膚の採取、血液検査などが必要な場合もあ
ります。診断がついたら治療です。原因がさまざまですから、それにあわせて治療をして
いきます。今回は簡単に箇条書きしておきます。

     ①細菌・・・抗生剤(内服薬・外用薬)
     ②真菌・・・抗真菌薬(内服薬・外用薬)
     ③寄生虫・・・駆虫薬(内服薬・外用薬・注射薬)
     ④内分泌・・・ホルモン剤(内服薬・注射薬)、去勢・避妊
     ⑤免疫・・・抗ヒスタミン薬・副腎皮質ホルモン剤・免疫抑制剤(内服薬・外用薬・注射薬)・インターフェロン療法など

上記に加え、症状にあわせて薬用シャンプーや食餌療法などを併用していきます。

今回はおおまかに皮膚病について書きました。

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