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コラム FM小田原 ハムスターについて

ハムスターについて

担当 足立衛紀

 ハムスターって皆さんご存知ですよね。とてもかわいい顔としぐさで、数年前でしたか「とっとこハム太郎」というアニメで大ブームになりました。最近は落ち着きを見せているものの依然ファンが多く、ペットショップで見かけるとついつい買ってきてしまうなんて方も多いのではないでしょうか。
 特にペットを飼うことができないマンション住まいの方とか、ペットを飼ったことがないお子様のペット入門編に最適な動物だと思います。

 ハムスターの飼い方はあまり難しいことはなく、ペットショップやホームセンターへ行くとハムスターのグッズがたくさん売られていますのでそのまま利用すればあまり考えることもないと思います。病気については細かくお話しするとお話ししきれませんので、今回は私の経験上、飼い主さんからよく尋ねられる質問についてお話したいと思います。

Q ハムスターの寿命はどれくらい?
A ハムスターの寿命は5年くらいといわれていますが、5年生きることは大変珍しく、ハムスターの種類にもよりますが、通常2年生きればよい方だと思います。人間や他の動物でも同じなのですが、生活環境によって大きく違いが出ることは間違いありません。

Q 人間にうつる病気はありますか?
A ハムスターから人間に直接うつる病気はほとんどないと考えられますが、ハムスターが下痢をしているときは細菌などの微生物が感染する恐れがありますので、お掃除の後などはよく手を洗ってください。また、皮膚病にはカビなどの感染症(真菌症)があります。これも人に感染しますので動物病院で治療を受ける必要があります。
 抵抗力のないお子さんがハムスターにかまれてしまった場合、時として急性アレルギー症状を起こし、危険な状態(アナフィラキシーショック)を起こすことがあるといわれています。お子さんが咬まれてしまった場合は咬まれた後、注意して見てあげてください。

Q ハムスターは1匹で飼って寂しくないの?
A ハムスターは孤独が好きな動物です。縄張り意識が強いので、数頭一緒に飼育すると時として生命にかかわるほどの大けがをするようなケンカをすることがありますので、特にオス同士の同居は避けてください。

Q ハムスターの冬ごもりってなんですか?
A 動物には寒い冬がやってくると冬眠する動物がいます。カメやカエルなどの爬虫類はその代表的な例ですね。冬眠とは気温が下がると仮死状態になり春が来るまで起きることはありません。冬ごもりとは体温や呼吸数を抑えながら、体をあまり動かさないように、たくわえた餌を少しずつ食べながら暖かい春を待つことです。クマも冬眠と言いますが、正式には冬ごもりです。ですから、ハムスターも冬に室温が下がってくると元気がなくなったように感じるはずです。
 ハムスターの好きな温度は20~25度くらいで、暑さも寒さも苦手ですので、げっ歯類同士、うさぎ年生まれの私と同じです。

以上、簡単にハムスターのことについて書いてみましたが、実際にはハムスターの病気の診断治療は犬猫以上にむずかしい場合が多く、その原因は細かい検査ができないことにあります。体が小さい分、できうる検査や治療も限られていますので、飼う際にはそのことを念頭に入れていただきたいと存じます。

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